被験者記録:KNT-003(朝倉 透)
この記録は、気象共鳴計画 “Phase-α” に参加した初期被験者・朝倉透に関する極秘記録である。彼の深層感情の揺らぎが引き金となり、2014年6月29日の歴史的豪雨が発生した可能性がある。
被験者コード:KNT‑03 / 氏名:朝倉 透(14)
実験結果:脳波崩壊 → 記録抹消処理
関連イベント:2014年北陸地方 豪雨事案(非公式結びつき)
・実験日時:2014年6月29日 午前0時24分
・現象発生:実験直後、北陸地方で記録的豪雨(最大降水量 93.5mm/h)、雷鳴、気圧低下、交通麻痺が同時発生
・観測ログ:共鳴誘導直後、被験者の脳波に強いα波干渉と異常なθ帯域振幅
・観察担当メモ:「母の声が聞こえた」との発言後、急激に感情波高を示し、室内温度が急低下
・最終処置:翌日未明、脳波構造の完全崩壊を確認。“処分対象”として記録抹消
経費に関しては【コード:NTTK-Σ】にて記載。
K.Y観測メモ
2014/06/30 01:12:46
【観測担当:Y.K.】
……彼の眼差しは、最後まで揺れていた。
言葉にしなかった感情が、一気に外に放たれたようだった。
「雨は…泣いてくれるから…すきだった」
最後にそう呟いたあと、彼の意識は沈んだ。
機材が軋み、窓の外には黒い雲が押し寄せていた。
上層部はこの実験を失敗と判断し、
彼の記録を抹消するよう命じた。